皆さん豆腐が嫌いな方って周りにいますか?
私の周りには少なくともいませんので、勝手にそう思ってるだけかもしれませんが…
今回は食生活アドバイザーの私が最高のヘルシーフードだと認識してます『豆腐』にスポットを当てて解説してまいります。
Contents
【保存版】意外と知らない身近でヘルシーな豆腐の種類と栄養の違い
それでは解説の前にザックリと豆腐について話させてください
まず、豆腐は作業工程により幾つもの製品として流通していますが、大きく分けると3つのカテゴリーに分かれ、さらに細分化されていきます
それぞれ原料は同じなのですが工程の中で枝分かれしていきます
まずはこの図をご覧ください
画像出典:全豆連
このように大豆は作業工程を進むにつれて多数に形を変えますが単純に形態を変えるだけではなく栄養価も変化します
今回は3カテゴリーの中の豆腐について解説いたします
意外と知らない豆腐の知識が身につくと思いますので家庭での調理に役立ててください
豆腐の製法
まずは丁寧に大豆を洗い一晩水につけ置きます
漬けおく時間は、季節や湿度により変わる
ザルにあげておいた大豆に水を加えながらすり潰す
この大豆をすり潰した状態を「呉」といいます
この呉に消泡剤(出来上がったときに豆腐の内部に気泡が入らないようにする)を加え煮釜で煮沸していきます
煮沸した呉を固体と液体に分けるのですが、それが皆さまご存知の『おから』と『豆乳』です
さあ、ここからです
実はここまでは木綿豆腐も絹豆腐もソフト豆腐も工程は一緒なのです!
ここからの工程が豆腐の分かれ目です
それでは木綿豆腐の工程に参りましょう
木綿豆腐
豆腐の中では古い歴史を持ち絹ごし豆腐に比べやや水分が少なく、主に鍋物や炒め物などの火を通す調理法が好まれています
木綿豆腐の製法
呉を濾して豆乳とおからに分けてからの工程がこれから異なる製品になるポイントとなります
1)豆乳に「にがり」などの凝固剤を加え撹拌(混ぜ合わせる)します
2)ある程度固まったら一旦崩します(豆腐に摂り入れられなかった油分・水分を取り除きやすくするため)
3)数カ所穴を開けた型枠に木綿布を敷き流し入れます
4)重しを載せて負荷をかけ水分を抜きながら固めます(このときの木綿布の跡が名前の由来です)
5)成形された豆腐を水槽で晒すのですがこれには冷却するとともに凝固剤やアクを取り除くためです
6)カット・包装して出荷となります
木綿豆腐の栄養価について
木綿豆腐は余分な油分・水分を除いてあり濃縮されていて他の豆腐に比べ同じ質量でも栄養価が高く特にタンパク質、カルシウムが豊富です
木綿豆腐は豆腐の中でも栄養価が高いため成長期の若者やスポーツ選手等カラダを使う人に特におすすめな豆腐です
絹豆腐
柔らかくなめらかな食感の絹豆腐は主に冷奴やサラダなど火を通さない調理に向いています
絹豆腐の製法
絹豆腐の場合はにがりを加え撹拌するところまでは一緒ですが
崩さない、負荷をかけない、水分調整をしないという違いがあります
工程としては
防水性のある型枠に流し入れ冷やし固めるというシンプルなもので、ゆえに水分量の高い滑らかな食感を生み出すことができます
絹豆腐の栄養価について
絹豆腐は木綿豆腐と違い油分・水分を調整していないので水分量が高く柔らかな触感を味わえますがその反面濃縮されてない分栄養価が同じ質量で計測すると低くなります
が、良い作用もあるので安心ください
あくまで、木綿豆腐と比べるとという話で大豆を主原料とした豆腐自体が栄養価が豊富なヘルシーフードですので絹豆腐はカロリー制限やダイエットにも向き同じ質量でも木綿豆腐より低カロリーというメリットがあります
また介護食や離乳食など柔らかい食事が必要な方にも需要が高いです
両者の成分表を比較したものを用意しました
ソフト豆腐
ソフト豆腐は工程が似ているため木綿豆腐の1種とされています
違いは食感です
木綿豆腐のようにしっかりとした感じではなく絹豆腐のように滑らかでもありません
その違いが生まれる理由を工程とともに解説します
ソフト豆腐の製法
木綿豆腐の製法との違いは一つです
それは、型枠に流し込む際木綿豆腐は崩しの作業がありましたがソフト豆腐にはありません
それだけです。
しかし、その工程がないというだけでタンパク質の凝固が崩れず固みを持たない豆腐が生まれます
ソフト豆腐の栄養価について
気になる栄養成分ですが、木綿豆腐と似てはいますが圧縮率が低いためほんの少しですが劣ります
とはいえ、気にするほどではありませんし、食感も程よく使いやすい豆腐だと言えます
充填豆腐
絹豆腐と同様の滑らかさがあり「充填絹豆腐」とも言われます
その製造工程から菌が付きにくいため他の豆腐に比べ日持ちが良いのも特徴です
充填豆腐の製法
製法は豆乳を一旦冷やし凝固剤を加えたあと容器に注入⇒密閉⇒加熱⇒凝固という工程になります
豆乳は一度冷ましてあげないとすぐ凝固するため必要な工程であり容器のまま出荷できることから大量生産に適しており流通が広がっています
栄養価についてはやはり圧縮した木綿豆腐よりもカロリーおよび栄養価若干は低いが絹豆腐、ソフト豆腐と比べるとというとやや高いと出ています
意外と知らない豆腐とはNG『5選』
栄養たっぷりで美容・健康に良い豆腐も、相性の悪い食材がありました
今回は5つご紹介しますね
1)たけのこ+豆腐=結石症
豆腐に含まれる硫酸カルシウムとたけのこのシュウ酸が合わさるとシュウ酸カルシウムが生成され、結石症を引き起こしやすくなります
2)はちみつ+豆腐=下痢
豆腐は涼性の食品で同じく涼性の食品と同時に摂取することは避けたほうが良いです。漢方では、豆腐は熱を下げ血流を良くし大腸の濁った気を排出するので下痢を引き起こしやすくなります。
3)柿+豆腐=結石
柿には多量にタンニンが含まれていて豆腐の塩化カルシウムが結合すると、胆石や腎臓結石へ罹りやすくなります。
4)ネギ+豆腐=結石
ネギにもたけのこ同様シュウ酸を含んでいて長期に食べ合わせると結石を生じやすくなります。これは鍋物に欠かせないだけに意外でしたが心の片隅に覚えておいてください。
5)羊肉+豆腐=黄疸と脚気
漢方の世界では豆腐はマイルドでほのかな甘味を持つ「微寒」に属し、羊肉は「燥烈」(乾燥しやすく峻烈)で導火しやすい性質を持つため互いの効能が相反し黄疸と脚気を生じやすくなります。
まとめ 豆腐は最高のヘルシーフード
- 豆腐は原料も工程もほぼ同じだが僅かな工程の違いが様々な豆腐への派生をもたらし広がりは加工食品にまで及ぶ
- 高タンパク低カロリーな豆腐は食品界において最高のヘルシーフードであるとともに、摂取する人の環境により選択できる強みをもつ人にとって最高のパートナーである
- 豆腐の栄養価は工程により異なり総エネルギー量が高い順に木綿豆腐充填豆腐ソフト豆腐絹豆腐となり栄養価を知ることが最高の食生活において最大の選択肢となりうる可能性も持つでしょう