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味噌汁は毎朝1杯で効果有り
湯気の立ち上がる炊き立てのご飯と良い香りの味噌汁は日本人のみの伝統的な朝食のスタイルです
朝の1杯の味噌汁には野菜のエキスがたくさん含まれていて元気の源がいっぱい詰まっています
私の朝ごはんはご飯と味噌汁があればそれで充分です
1日の始まりに元気がほしいと思いませんか?
1日を充実したものに元気に過ごすためには毎朝の1杯の味噌汁は欠かせない力になるはずです
日々の体調や好みに合わせて自在に作れる、定番の味噌汁だからこそ基本の作り方を理解して自慢の味噌汁を見つけてみましょう
味噌汁 基本の作り方とコツ
毎日の食卓に欠かせない味噌汁は出来立てをいただくのが1番美味しい食べ方です
冷めたり温めなおすと味が台無しになりますから、食べるタイミングを考えて作ることが必要です
これは簡単なようでなかなか難しいものです
スムーズに時間を合わせて作るためには経験が必須ですから、まずは基本の作り方とコツを理解してください
1)具材の煮方
材料は火の通りにくいものから煮ていきます
火の通りにくい野菜はあらかじめ出汁で煮ておくかだし汁が冷たいうちから煮始めます
- じゃがいも、里芋、さつまいもなどの芋類
- 大根、ニンジンなどの根菜類
- かぼちゃ、玉ねぎなど
葉物類はさっと茹でておき味噌を入れてから最後に温めるつもりで入れます
- 小松菜
- ほうれん草など
味噌を加える直前に入れるようにしましょう
- 豆腐
- わかめなど
2)味噌を入れるタイミング
具材が柔らかくなり材料に火が通ったら、沸騰しないように火を弱めてから味噌を溶き入れます
3)火を止めるタイミング
味噌を入れると温度が80℃位に下がりますので沸騰直前まで待ちます
沸騰してしまうと味噌特有の芳香を味わうことができませんから、沸騰はNGです
4)香味野菜を加える
味噌汁を美味しく作る秘訣は何といっても出汁にありますが、最後に加える香り「吸い口」は味噌汁の美味しさを倍増させ、食欲も増進させます
定番は小ネギや細ネギですが、季節によりフキノトウ、木の芽、ゆずの皮、ウドなど香りとともに目も楽しませてくれる香味野菜を加えることで普段の味噌汁が一段とグレードアップします
失敗しない味噌汁3ポイント
- 具材の火の通り具合を理解する
- 味噌を入れてから食べるまでは沸騰NG
- 季節に合わせて香味野菜を上手く使う
出汁のとり方などを除いて、以上を抑えておけば美味しい味噌汁が作れることでしょう
味噌汁のもたらす5大効果
少し前の話です。米国食品医薬品局(FDA)が「大豆タンパクは心臓病のリスクを軽減する」と発表して以来、味噌が一躍脚光を浴びて有名になりました
味噌や醤油は日本が世界に誇る調味料です
特に醤油はソイソースとしてアメリカばかりでなく世界中で注目されている食品です
それはさておき味噌汁のもとである味噌の研究も盛んになり、栄養面だけでなく機能面でも健康に良い食品であることが解明されてきました
それでは味噌のもたらす5大効果についてお話しましょう
1,コレステロールを抑制する
コレステロールは悪いイメージが多いのですが、細胞膜やホルモンの材料にもなる大切な脂質です
主に肝臓と小腸で構成され、コレステロールには善玉コレステロールと呼ばれるHDLと、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLがあり、血液に混じって全身に運ばれます
肝臓から各組織にコレステロールを運ぶのは LDL、余分なコレステロールを肝臓に戻すのはHDLです
LDLが増えすぎると血液の流れが妨げられ、血管が詰まるリスクが高まり、脳梗塞や脳血栓へとつながる為悪いイメージが多いのです
しかし、味噌の原料となる大豆に含まれるサポニンはコレステロールを抑制し、またレシチンはコレステロールを除去する効果があります
ですから味噌汁はコレステロールのコントロールには大変有効だと言えます
2,がんの予防
大豆に含まれる不飽和脂肪酸ポリフェノールの仲間であるイソフラボン、酵母、乳酸菌などは、カラダの組織の酸化を防いでがん細胞のもとになる変異性物質を抑制します
具材として入れる野菜はビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含むため、発ガンを予防する効果もあります
特に味噌汁は食物繊維を含む野菜や海藻類を一緒に食べるので、便秘を防ぎ、有害物質を体外に排出するので効果がさらに高まります
3,老化防止効果
食べたものは体内で酸素と結びついてエネルギーになりますが、その過程で強い酸化力を持った活性酸素が発生します
この活性酸素は細胞膜の不飽和脂肪酸を攻撃し過酸化物質を増やしてしまいます
その結果、細胞は破壊され老化が促進されますが、過酸化物質ができないように働くのが味噌に含まれるビタミンEなのです
4,消化促進作用
腸内で乳酸菌の活性度の高い消化酵素が含まれています
菌類の活躍によって、整腸効果が高まることでスムーズな消化や便の排出に繋がります
5,整腸作用
味噌に含まれる多くの微生物が、ばい菌や有害物質を体外に排出します
味噌に限らず発酵食品には、腸内環境を整える菌類を含むものがヨーグルトを始めたくさんあるのです
また、整腸効果で腸内環境が改善されると免疫力のアップにも繋がりますので、味噌などの発酵食品は積極的に摂取しましょう
味噌汁の塩分について
味噌汁1杯の塩分はどのくらいか知ってますか?
味噌汁を毎日飲み続けた人は飲まない人に比べると、乳がんになる確率が低いと言う実験データがありますが、塩分の取りすぎは高血圧を招き心臓病や脳卒中などの引き金になるなどの健康に関する情報も多く、減塩への取り組みも盛んになっています
塩分を制限するために、みそ汁を控えるという人もいらっしゃいますが、みそ汁のお椀1杯あたりの塩分量は約1.2gです
1日の塩分摂取量は男性8.0g未満、女性7.0g未満とされ、食事1回に1杯であれば塩分を心配する必要はありません
それでも気になる方は、カリウムの多い具だくさんのみそ汁がおすすめです
ほうれん草、いも類、春菊などカリウムを多く含む具材は、塩分の体内吸収を防いでくれます
また、わかめやごぼう、こんにゃくなどに含まれる食物繊維はナトリウムの吸収を妨げ、排出する働きをしますから味噌汁に入れることでナトリウムの過剰摂取は抑えられます
味噌汁には旬の具材を
カラダに良い旬の具材を使いましょう
旬には出始めの「走り」と最盛期の「盛り」と終わりの「名残」と言われる3つの時期があります
走りは珍しいものですから高価ですが未熟なのでそんなに美味しくはありませんし、栄養価も盛りに比べると高くありません
盛りになると出荷量も多くなり価格が下がり、栄養価も走りの時の何割かは高くなっています
旬の盛りの野菜は、太陽の恵みをいっぱいに浴びて育った産物です
味が濃くて1番美味しく、体の調子を整えるビタミン類とミネラル類食物繊維が豊富に含まれています
それでは野菜の旬を見てみましょう
春の野菜
菜の花・たけのこ・ふき
さやえんどう・せり・うど
新玉ねぎ・新じゃが・新キャベツ
夏の野菜
アスパラガス・レタス・トマト
きゅうり・茄子・冬瓜・いんげん
かぼちゃ・オクラ・ピーマン・ゴーヤ
秋の野菜
新サツマイモ・山芋・里芋・ごぼう・人参
しめじ・しいたけ・なめこ・えのき
冬の野菜
大根・カブ・ほうれん草・小松菜
白菜・春菊・かぼちゃ
味噌汁は毎朝1杯で効果有り//基本の作り方と5大効果//まとめ
失敗しない味噌汁3ポイント
- 具材の火の通り具合を理解する
- 味噌を入れてから食べるまでは沸騰NG
- 季節に合わせて香味野菜を上手く使う
味噌のもたらす5大効果
- コレステロールを抑制する
- がんの予防
- 老化防止効果
- 消化促進作用
- 整腸作用
一汁一菜は日本人の食の基本で鎌倉時代から続いているそうです
一菜は形を色々と変えてきましたが、一汁は変わらずに味噌汁です
そのもとになる味噌は味、栄養の面でも非常に優れていて日本人の生活の知恵が恐縮されていると言っても過言ではありません
食べ物が豊かでなかった昔は味噌汁を食べて健康を維持してきました
味噌の原料の大豆は「畑の肉」と言われ、肉を食べなかった日本人の貴重なタンパク源でした
いかがでしたか?
今回は味噌汁についてお話しさせていただきました
当たり前のように昔から食べている味噌汁にはすごい効能や効果があるのです
私たちが毎朝1杯の味噌汁を欠かさないようにすることが、健康で長生きする秘訣であるとともに、次世代に食の文化を伝えることにもなるのです
それではまた次回に〜〜
解説者 プロフィール
20年以上の調理歴を持つ食生活アドバイザー®️SAKU
豊かな食生活を未来へつなぐためにブログを通して
食に関する様々な情報を発信する人
関連カテゴリー:食の雑学