前回は、食生活アドバイザー® を目指すと宣言して
理由や、経緯をお話ししました。
本日からは私の経験に基づいたレシピ、情報を
織り交ぜながら更新していきますので改めて
よろしくお願いいたします!
それでは本日のテーマです
Contents
栄養と栄養素の違いについて
健康を維持するための3大栄養素は
- 「栄養素のバランスの良い食事」
- 「適度な運動」
- 「十分な休養」です!
今回は「栄養」の基本です。
「栄養」と「栄養素」は別のもの!
よく耳にする言葉ですが、意味が違う言葉です。
言葉の正しい意味を理解しましょう。
栄養=状態(働き)
栄養とは「生命を維持するために必要な物質を体内に摂り入れて
消化・吸収したり、カラダの組織を作ったり、発育させる」状態のこと
栄養という物質は存在しません
栄養素=物質
栄養素とは体外から摂り入れる物質を指しますので
表現としては
「栄養素が豊富なものを食べましょう」・・・・・・・
「栄養素たっぷりの食品」・・・・・・・・・・・・・
という表現が正しく
栄養=状態(働き)
栄養素=物質
ということは理解しておきましょう。
食物の消化の過程と消化器官
食物から栄養素を吸収するために消化が必要になります
#過程の説明です
消化の3大作用
1)機械的消化
咀嚼・・・・・口腔内で噛み砕くこと
嚥下・・・・・飲み込む動作
せん動運動・・消化管などの臓器の収縮動作により
攪拌、運搬(食道~直腸)する
2)科学的消化
消化液に含まれる酵素により分解する動作
消化液・・・・唾液「アミラーゼ」、胃液「ペプシン」、膵液「トリプシン」、胆汁、腸液など
3)生物学的消化(十二指腸でほぼ全てが消化される)
腸内の細菌により発酵分解する
吸収
吸収=消化された栄養素が消化器官で分解され
血液中に取り込まれるまでの様子
たんぱく質:アミノ酸→肝臓
糖質:ブドウ糖→肝臓
脂質:脂肪酸、グリセリン→静脈経由で全身へ
栄養素のほぼ全てが小腸で吸収され
残った老廃物は大腸で水分を約80%吸収したあと
便となって排泄される
消化・吸収のまとめ
上記の流れによって食物は消化・吸収されます
#一般的に食物が消化・吸収され排泄されるまで
食後24~72時間(1~3日)とされ、超えても便通がなければ
便秘と言われる
#栄養素の消化・吸収率の向上→よく噛み(咀嚼)食べる
栄養素の吸収率
栄養素をたくさん含んだ食物を食べても
すべてが吸収されるわけではありません!!!
吸収率、活用率は食物によって変化します!
鉄の吸収率
鉄:ミネラル→血液中の酸素の運搬に関わる
欠乏症→カラダがだるい・疲れやすい
過剰症→神経痛、筋肉痛、知覚異常など
鉄の分類「ヘム動高・非植C動パク上」と覚えました
ヘム鉄・・・・動物性食品に多く含まれ吸収率も高いが
過剰摂取に注意する
非ヘム鉄・・・植物性食品に多く含まれ
ビタミンCや動物性タンパク質と一緒に摂取すると吸収率が上がる
カルシウムの吸収率
カルシウム:ミネラル→骨や歯の構成成分
欠乏症→骨がもろくなる:血圧が高くなる
吸収率→動物性タンパク質と一緒に摂取すると上がるが
過剰摂取により下がる
乳製品・・・約40~50% 牛乳、チーズなど
小魚類・・・約30% しらす、ししゃもなど
青菜類・・・約18% 小松菜、大根葉など
カラダと心の栄養となる食事
食事とは栄養素を摂取するためだけではない!
食生活アドバイザー®は
栄養素をバランス良く摂取していながら、なおかつ
食事を「楽しみ美味しく食べている」のかに注目する
理想的な食事
カラダとココロの両方にとって栄養となる食事
栄養素をバランスよく摂取することはもちろん
盛り付けや彩り、食器などにも心掛け
家族や友人との会話を楽しみつつ食事することにより
消化・吸収も促進される
問題ある食事
孤食・・・家族で在宅していても一人での食事を望み
家族とともに食事をしないという孤独な食事のこと
*食欲の減退やココロの状態にまで影響が出ることが問題視される
個食・・・家族が揃って食事しているのに同じものを食べず
食物アレルギーなどの事情もないのに
それぞれが好きなものを食べる
また、ライフスタイルの違いにより別々に食事を
することを指す
*食事の楽しみや美味しさを共有できず栄養素も偏りがちになる
欠食・・・食事を抜くこと
個々の理由で朝食を抜く人が増加しているが朝食には
・脳にエネルギーを補給
・睡眠中に下がった体温を上昇させる
・神経や内臓を目覚めさせる
↓
(メリット)元気に1日のスタートを切れる
(デメリット)食事のリズムが狂い栄養素の摂取に偏りが生まれる
食生活指針(2000年に厚生省、農林水産省、文部省が共同で策定)
2005年に厚生労働省と農林水産省が共同で
「食事バランスガイド」を策定
食生活指針には国民の生活習慣病を予防し、健康の保持を目標に策定され
10項目の指針がある
- 食事を楽しみましょう。
- 1日の食事のリズムから健やかな生活リズムを。
- 適度な運動とバランスの良い食事で適正体重の維持を。
- 主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
- ご飯などの穀類をしっかりと。
- 野菜、果実、牛乳、乳製品、豆類、魚なども組み合わせて。
- 食塩は控えめに、脂肪は質と量を考えて。
- 日本の食文化や地域の産物を活かし、郷土の味の伝承を。
- 食料資源を大切に、無駄や廃棄の少ない食生活を。
- 「食」に関する理解を深め、食生活を見直してみましょう。
「栄養学」と「食生活学」
’’健康の定義’’
社会的条件の差別なしに万人の有する基本的権利の一つである」
精神的に健康であるとは前向きに努力している状態を指す。
WHO(世界保健機関)の憲章
’’「栄養学」と「食生活学」との違い’’
・栄養学=栄養素を客観的に研究する
栄養素が、カラダに及ぼす影響を科学的に研究する
・食生活学=カラダとココロの両面から健康的な食生活のあり方について
考える
食生活をライフスタイルの一環として捉え、ストレスの有無や
運動、ダイエット、休養など様々な生活的視点からトータルで食
事を考える
食生活の改善の取り組み
1)食育基本法(2005年7月に施行)
目的:「現在及び将来にわたる健康で文化的な国民の生活と豊かで活力ある社会の実現に寄与すること」
食生活の乱れがキレやすく我慢のできない若者の傾向との関係が疑われるが実証はされていない
2)食事バランスガイド
主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5つに区分しコマに例えて1日の食事の目安を表記したものです
2005年に厚生労働省と農林水産省が共同で
「食事バランスガイド」を策定
参考資料
厚生労働省、農林水産省、
WHO(世界保健機関)の憲章
栄養と栄養素の違い まとめ
「今回の重要ワード」
5大栄養素=炭水化物(糖質+食物繊維)、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル
BMI=適正体重=体重(kg)÷身長(m)の2乗